2023年10月16日月曜日

《三遠地区使信 №1280》20231008「献堂70周年」

 先週水曜日は、岡崎教会献堂70周年記念日でした。今から70年前の1953104日に現在の教会堂が献堂されました。献堂式に関して『四十周年記念誌』に故阿部長治兄が「献堂四十年」として次のように記されています。「一九五三年十月四日午後七時から献堂式が挙行された。式辞はオラフ・ハンセン日本伝道部長、牧師はホーマステッド先生、婦人宣教師はマリアン・ハンスン先生、神学校を卒業したばかりの若い清らかな先生であった」。

その初代岡崎教会牧師のジョン・M・ホーマステッド先生は、『三十周年記念誌』の中で「私たちは、会堂の建築を前向きに考えました。会堂が献堂されるときをたいへん喜んで予想しました。私は、あなたがたが、定礎や献堂式の写真を持っておられるのを幸せに思います」と記されています。

このような喜びの中で70年前に献堂された木造平屋一部2階建、瓦葺、建築面積137㎡の教会堂は、献堂60周年を迎えた20131224日、国の登録有形文化財(建造物)に指定されました。また、同時に岡崎市景観重要建造物にも指定された教会堂は『岡崎の文化財』(岡崎市教育委員会社会教育課文化財班、平成26331)で次のように紹介されています。「日本福音ルーテル岡崎教会の設計は、滋賀県八幡町(現・近江八幡市)のヴォーリズ建築事務所の滝川健次であり、設計は昭和28年の初頭から春にかけて行われ、施工は岡崎市明大寺町の小原建設株式会社が請け負いました。ヴォーリズ建築事務所は、明治38(1905)キリスト教の布教のために滋賀県立商業学校の英語教師としてアメリカより来日したW.M.ヴォーリズ( 1880-1964)によって、明治41年に開業したヴォーリズ合名会社に始まります。愛知県内にはヴォーリズ設計の建築は少なく、現存するものはわずかであり、貴重です。教会堂は戦後の復旧期に建てられた木造教会で、塩焼赤瓦屋根と白い L 壁、さらに教会堂の屋根にある十字架に特徴があり、小規模ながらも清楚で、色彩的にコントラストのある外観です。内部中央の礼拝堂の天井は化粧小屋組で、キングボストトラスを見せています。壁を含め全てを白い空間とし、これにより礼拝堂としての清廉さと厳粛さを表現しています。これに加え、窓からの採光に工夫が凝らされ、中心の十字架周辺がより白く輝くように演出されています」

 岡崎教会は昨年、宣教70周年を迎えました。そして、今年、献堂70周年を迎え、外部木部塗装工事を行いました。来月12()午前中には、「あいちたてもの博覧会」https://www.aichi-tobunkai.org/に参加し、一般公開されます。献堂70周年に感謝し、献堂80周年、90周年、100周年を迎えられるよう祈りたいと思います。

            みのり・岡崎 野口勝彦